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2013年04月 アーカイブ

2013年04月19日

傳左衛門日記 4月19日

歌舞伎座終演後。
千宗屋さん方にて臥遊しつつ、我が座右の御本三島茶碗の育ち具合を見てもらう。クタッとした柔らかい雰囲気と手取が良い。武士は刀剣、茶人は茶器、囃子は鼓、道具の種類は違えど同心。宗屋さんの道具に対する姿勢は非常に刺激を受ける。
程なく海老蔵さん来、お互い今日此処で邂逅するを知ったは小半刻前。偶然の必然か。夜噺の茶に突入。亡き成田屋さんの御霊に捧ぐ道具の取り合わせに宗屋さんの深き心を思う。
茶も進み興に乗り、無銘の我が一碗に銘をつけることになる。「最後に傳を付けるか」「どうかな~」「平仮名三文字だな」等やり取りのうち、ふと「みろく」の声、「あ~、っぽいね」とすんなり一同同意。これも偶然の必然か。重ねて海老蔵さんから「アナタソノモノ」と追銘。
銘はインスピレーション、あとから意味を考える。弥勒の化身は布袋、なるほど我が太鼓腹にも通じる。塵世濁土に衆生を救う術など当然持ち合わせていないが、今後も修行を重ね、歌舞伎界の弥勒を迎えよ、とのことか。
ともあれ、深い銘が付いた。