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2013年03月 アーカイブ

2013年03月29日

傳左衛門日記 3月27日

昨日まで名古屋御園座最終公演。
一転歌舞伎座開場式。
音響関係含め幾度も打合せに参加し、現場にも伺ったが、いざ開場式となると緊張感は並大抵ではない。
開場式での「一番太鼓」は特別なものである。
歌舞伎を上演する劇場の開場など数十年に一度、普通なら遣り方を調べるだけでてんやわんやであるが、幸い平成中村座で中村屋と復活し、知識も経験もある。
開場式は計四回、一番太鼓も四回打ったが、一回目はずっと中村屋や、この建替中に逝かれた方々の事を想った。まことに無心とは言えず、修行の足りなさを痛感する。
「寿式三番叟」は三響會での経験が役に立った。
当然歌舞伎舞踊と能は全く別物だが、原本の知識の有無が影響を及ぼす難物であることを改めて感じる。
別物だから、と勉強しないのは只の逃げで、がっぷり四つに取り組む毎に、この曲を作られた名人達の偉大さに平伏。
歌舞伎座の音響は、建設業者の仕事、音響設計事務所の知恵、それをまとめた松竹の開発チームの大変な労苦により、以前の状態にアップデートされた。
これから舞台の板材が枯れ、コンクリートの水分が落ち着けば更に深みが増すであろう。
よく歌舞伎座は"そのままの音"が出ると評されるが、その通りで、即ち自分の実力がそのままさらけ出される。
あとは己の精進次第。怖い場所である。
いよいよ慎んで精進せねばならない。
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