名古屋御園座。
18歳から旅公演ばかり、ホテル暮らしは手慣れたものである。
御園座公演の常宿は名古屋観光ホテルである。部屋に季節の花、今は藤袴を活け、朝は茶を点て、音楽を聴く習慣、一昨日CD屋を巡っていたら、珠響仲間のギタリスト村治佳織さんの新作が出たとコーナーを設けて大きく宣伝、勿論それを購い、部屋に帰り早速聞いてみる。
朝聴く音楽と夜聴く音楽ははっきり大別される。今回のアルバムは朝、目覚めの茶を点てる時に合う感である。
珠響ツアーの時、先月ロンドンにレコーディングに行ってたと村治さんが話していた事を段々思い出した。
ロンドンは大好きで、34年の人生で20回は行っている。毎度ヒースロー空港に降り立った時の何とも言えない、独特の匂いを感じる度に旅の始まりを告げられたように心が躍る。
録音とは不思議なもので、音だけでなく、その場のシチュエーションや土地の空気感迄も共に封じ込める。今回の村治さんのアルバムには英国独特の薫りが音に封じ込められていて、開封した瞬間あの匂いを感じ、自分も旅に行ったような感。
充実した朝の目覚めである。

