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2010年08月 アーカイブ

2010年08月01日

傳左衛門日記 7月31日

珠響ツアー大阪公演、初日。
ニューオータニで朝食、傳次郎、村治、亀治郎各氏と出会う、皆さん早起きである。
珠響の良さは様々なジャンルを一度に楽しめる事にある。大体古典芸能は演者も愛好家も、他は観聴きしようとしない、ある種の原理主義に陥る。
だが我々も普段は洋服を着、イタリアンやフレンチを嬉々として食べる、片や珠響メンバーの洋楽の演奏家も日本語を母国語とした純日本人である。
大体我々日本人は初詣に行きバレンタインデーにチョコを渡し、花祭りに釈迦を祝い、クリスマスにキリストを祝う。多ジャンルがミックスされたこのコンサートは現代日本の縮図である。
何より参加アーティスト全てが自分のコンサートで大勢のお客様を呼べるレベルである。連日各アーティスト達の高いレベルの演奏を聴ける事は大変に意義が深い。8/28のサントリーホールは特別プログラムとの事、楽しみである。
さて、今日楽屋で亀治郎丈が過日の「伝統芸能の今」の金沢公演で求めた大樋焼の杯を下さった。大変欲しかった物だし、
求めなかった事を後悔していた。何より丈の情が只々嬉しい。生涯の家宝がまた一つ増えた。
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2010年08月02日

珠響スタート(傳次郎日記)

いよいよ珠響がスタートしました!
今回のツアーは前回のサントリー公演に少し演出を加えた感じです!
出演者が全員揃ってのリハーサルが出来ず…不安を抱えたままの初日でしたが、さすが一流の音楽家とスタッフ!120点ぐらいの舞台になりました!
今回も音と光にこだわり、空間を纏めるのに大変スタッフには迷惑かけました…が初日からスタンディングで拍手をいただくなど、今までの苦労が吹っ飛ぶ盛り上がりでした!

2010年08月03日

傳左衛門日記 8月2日

中村屋薬師寺公演。
昨日珠響茨城公演終了後、そのまま京都へ。
朝グランヴィアで朝食、部屋に帰り小一時間、恐らく数年ぶりに二度寝の快楽を貪る。
毎夏、京都の蒸し暑さは異常だが、京都人は夏の蒸し暑さ、冬の底冷えを心底誇らしげに語る。この大いなる郷土愛によって千年の永きにわたり都が存続したのか。
昼過ぎに奈良へ。薬師寺の講堂の前に2600席を並べた圧巻の舞台。流石は中村屋。
日が落ち19時開演。舞台上の暑さはなかなかだが存外に湿度は無く、楽器にとっては大助かりである。
終了後京都に戻り、洗濯、就寝。
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2010年08月08日

傳左衛門日記 8月7日

珠響ツアーを終えて。
非常に刺激的なツアーだった。今回は歌舞伎囃子方でなく、一邦楽演奏家として参加した。
当家は私で十三世、囃子方では最も古い家であるが、残念ながら歌舞伎での音楽家の扱いは居て当たり前な、バックグラウンドミュージシャンの域を出ない。
といって別段目立ちたい訳でも無いが、今後はこうした演奏会や、特に邦楽に興味を持っていただいた方にお教えするなど、邦楽演奏家としての活動も積極的に行いたい。
音楽の力は偉大である、改めて感じる事が出来た。

2010年08月10日

珠響ツアーを終えて(傳次郎日記)

ただただ共演者仲間たち・スタッフに、そして亀治郎さんに感謝です!
私はこの珠響に対する思いは並々ならぬ熱意と情熱で創りあげています!
ツアーは前回の公演の反省点、またサントリーみたいな音楽ホールではなく、劇場だったので演出を加えての空間でした!逆に慣れていたので助かりました…
今度のサントリーでは全く違う順番・曲目・演出なので楽しみにしていてください!
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2010年08月19日

亀治郎の会(傳次郎日記)

亀治郎の会すごかったです!出演者・関係者の緊張感とお客様の期待感…その中を会主の亀治郎さんは楽しんでる様子!最高でした!この役者とこの二ヶ月…かなりな勉強でした!
歌舞伎界は海老蔵が太陽ならば亀治郎は月…太陽は常に輝いてないと太陽ではない!しかし月は満ち欠けを楽しみ、泣き、笑い、惑わされたり惚れたり…様々な顔をうかがわせる…亀治郎さんはそんな存在です!
プログラムもかなり面白い内容となっております!

2010年08月22日

傳左衛門日記 8月22日

「第八回亀治郎の会」千穐楽。
連名には記載していないが、実は飛び入り参加で千本櫻のみ連日演奏させていただいていた。
さて、待望の亀治郎丈の忠信である。
門前の小僧習わぬ経を読むの喩、小さい頃から極めて自然に、その世界観と共に暮らす意義を改めて感じた。尤も、家の芸とはそうしたものである。
第二に感心したのは、亀治郎丈が忠信を自分の主催の"会"で実現させた事である。
我々演奏家は小さい頃から自分の家の会に出演して経験を積む。我が三響會もその範疇を出ない。自分の会を催し、人様の会に出させていただく事が、常磐津文字兵衛師の表現を拝借すれば「街のお師匠さん」の本来的習慣である。
対して歌舞伎には興行主が存在し、俳優は小さい頃から歌舞伎興行というものに出る事が出来る。個人の会に出演する、或いは主催をする苦労と喜びは、余程何かを求める姿勢が無ければ得る事が出来ない。気の毒にさえ思う。
会を主催する事は確かに大変である。出演者との交渉から会場確保、当日のスタッフさんから出演者の弁当の個数まで把握しなければならないし、当然自分の舞台も勤めなければならない。
だが、終わったあとには素晴らしい充実感が待っている。自分のやりたい舞台が出来る事も勿論だが、出演者、スタッフさん、来場者一人一人全てに対して心底感謝する事が出来る。この感情は何物に代え難い。
現在の彼ほどの人気なら、通常の歌舞伎公演でも希望すれば通るであろう。
それを敢えて自分の会にかける事に意義がある。
古は六世歌右衛門丈の莟会、猿之助丈の春秋会、成田屋の荒磯会、高麗屋播磨屋ご兄弟、勘三郎丈も染五郎丈も御自身の会を催していた。会を主催してきた俳優の目線は何か違うし、仰る事も的確である。
「亀治郎の会」はあと二回で終了との事、どのような世界観を共有させてくれるか、次回以降も参加させていただくのを楽しみにしている。
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2010年08月23日

出演予定変更に関するお詫び

8月28日サントリーホール公演にて出演予定を発表しておりました
「サプライズゲスト」の出演に関し、今回は見送らせて頂くこととなりました。
楽しみにして下さっていたお客様には、誠に申し訳ございません。
深くお詫び申し上げます。

出演者・スタッフ一同、よりよいステージをお届けするべく誠心誠意つとめますので、
何卒ご理解を賜ります様、お願い申し上げます。

珠響一同


【お詫び】
8月28日のサントリーホールにてサプライズゲストを発表しておりましたが
交渉を重ねた結果、出演が見送りになってしまいました。

今回の珠響のテーマ“彩”(いろ)に合った海外パフォーマーの出演を予定し、
先方と三ヶ月にわたり交渉してまいりました。

しかし、公演まで一週間を切ったこの間際になりましても
常識の違い、見解の相違を埋めることができず、
私どもの考えるクオリティーで皆様にお見せするのは難しい、
との結論になりました。
音楽に“壁”はありませんでしたが、“他の壁”が沢山ありました。

珠響は私なりに誇りを持っている企画です。
今回ツアーを回らせていただき、サプライズゲストがいなくても
充分メンバーと亀治郎さんとスタッフで純粋にいい舞台が創れる!
との確信も得ていましたので、この結論に至ったと思います。

楽しみにして下さっていたお客様の期待や信頼を裏切る形になってしまい、
本当に申し訳ありません。
私たちは舞台でお返しすることしか出来ません!
より良い公演を創ってまいりますので、
私の判断、苦渋の決断をご理解いただきたいと思っております!

本当に悔しいです!
今回の件でますますサントリー公演に気合いが入りました!
当日よろしくお願いいたします!

珠響・総合プロデューサー 田中傳次郎

2010年08月29日

サントリーホール・珠響(傳次郎日記)

一年半前の第一回公演が終わったと同時に今回の公演の企画は始まっていました!前回の反省点や慣れないコンサートホールの使い方、オープニングパフォーマンスからの流れ…いろんなことを一年以上考えてきたと思います!もちろんまだまだ“完璧”とは言えませんが…自分の中ではものすごく興奮し楽しめた公演だと思います!
サプライズゲストの件ではかなりブルーになりましたが仲間から励まされ、最後のサプライズ演奏の稲本・上田・傳次郎のコラボレーションに繋がりました!
今回は亀治郎さんには大変お世話になり私の“わがまま演出”にもご協力いただき…ただただ感謝です!
珠響は30年続けたい公演です!これからも無理なく仲間たちと共に歩み、お客様と同じ空間を楽しみたいと思っております!



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