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傳左衛門日記 4月18日

随想。
松竹の故永山会長夫人が亡くなられた。
会長夫人は明るい方で、体型物言い気質、祖母によく似ていらした。「お祖母ちゃんとは付き合い長いからね~」と尊顔を拝する度に仰る。源助の名を襲名してからは「源さま」。勿論ヨン様よりずっと昔の話。
芝居をご覧になっても囃子をよくお聞ききになり、好きが高じてご友人方とお袋に囃子を習われた。益々迂闊な演奏が出来ない。
永山会長は旧学習院出身。僕が高等科の頃、演劇関係者が集まるOB会を創られた。OB会での会長は、普段劇場でお見かけするのと違い随分リラックスされた感じ。詰襟の制服、現役生は他にいなく、会長はじめ諸先輩から珍しがられ懐かしがられた。祖父母のおかげもあり、大変心安くしていただいた。様々な場所でお目にかかり親しくお話下さった故高円宮殿下に初めて目通りしたのもこのOB会。
三響會は自分達で発足させた勉強会だが、今日のように新橋演舞場など松竹系の大劇場で公演させていただくきっかけは、最初の新橋演舞場での会の後、会長が「なかなか良い会だから、うちで続けてやりなさい」と仰って下さった事による。以降、大きな空間を無駄にしないよう、囃子だけでなく、立方や美術を交えた総合的な公演形態を模索して今日に至る。
会長夫婦の恩義に報いる為には、先ず良い作品を創り、たくさんのお客様に劇場に足を運んでいただかねばならない。継続は力、である。

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