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2009年12月 アーカイブ

2009年12月04日

傳左衛門日記 12月4日

世田谷パブリックシタアー「国盗人」稽古
初演に引き続き、「国盗人」の作調を仰せつかった。
再演というのは実に難しい。"前回はこうでした"という段取りに追われ、初演が果たして正しかったのか、中身の考察が疎かになる事もある。一度作った物を壊して作り直すにはかなりの勇気が必要である。
演出の野村萬斎氏には勇気がある。得てして初演は勢いが有って、再演は少し落ち着いてしまうものだが、今回は格段に全体のLEVELが上がっている。
初日は12月5日。もっと上がって、素晴らしい初日を迎えられそうである。

公演情報

12・1月の世田谷パブリックシアターの三公演の情報をお知らせ致します。

まず、世田谷パブリックシアターにて明日より上演の「国盗人」
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初演に引き続き、今回の再演も田中傳左衛門が作調を担当させていただきました。
稽古時の傳左衛門日記はコチラ
公演詳細はこちらをご覧くださいませ。


また、来年1月は亀井広忠が下記2公演に出演致します。
能楽現在形 劇場版@世田谷
2010年1月15日(金)~17日(日)
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MANSAI◎解体新書 その拾六 『依代(よりしろ)』
~宿りというポイエーシス(創造)~

2010年1月29日(金)
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先にお知らせしました「獅子虎傳阿吽堂vol.5」とあわせて、
ぜひお運びくださいませ。

※上記三公演に関しましては、三響会倶楽部でのチケットお取り扱いはございません。
 直接劇場へお問い合わせくださいませ。
 尚、「MANSAI◎解体新書」は有料抽選公演となります。
 詳細は必ず劇場ホームページ等でご確認くださいませ。

2009年12月08日

傳左衛門日記 12月5日

世田谷パブリックシアター「国盗人」初日
歌舞伎座の出番が終わり、至急三軒茶屋に移動、少し遅刻したが初日の舞台を観る。
前日のゲネプロから更に修正が加わり、レベルアップしていた。これほど整理された舞台の上演が短期なのは惜しい。
脚本の河合さんや美術の松井さんに混じって、急遽萬斎氏からカーテンコールにお呼びいただいた。洋服で舞台に上がるのは殆んどなく、気恥ずかしい思いだった。
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2009年12月14日

傳左衛門日記 12月12日

世田谷パブリックシアター「国盗人」千穐楽。
開演時間がいつもより早く、歌舞伎座から急いで駆け付けたものの既にクライマックスの場面。
その僅かでも、如何にこの芝居が積み上げられてきたかよく判る。
今日は無いだろうと思っていたが、また萬斎氏にカーテンコールにお呼びいただき、衣裳のコシノジュンコ、作者の河合祥一郎両氏と舞台に上がる。またもや洋装…来年1月28日の獅子虎傳の宣伝でもすれば良かったと悔やむ。
打ち上げ。萬斎、コシノ、白石各氏と同じテーブルに。白石佳代子さんは父と旧知で、活殺自在な台詞術と存在感に只々圧倒されるばかりだが、日頃は大変穏やかで丁寧で、舞台人の手本のような方である。
歌舞伎座の公演が有るので今回は作調のみの参加だったが、是非演奏家としても参加したいと思う芝居だった。

2009年12月16日

傳左衛門日記 12月15日

深更。新橋演舞場の正月興行で市川右近丈が「黒塚」を出されるので、平成12年7月の猿之助丈の「黒塚」のDVDを観る。
歌舞伎興行に出演する様になって来年で20年、立鼓になって18年経つ。様々忘れ得ぬ舞台が有るが、この平成12年の「黒塚」は特に思い出深い。
唄が故今藤長之師、笛が藤舎名生師、箏が尊敬する唯是震一師中島靖子師御夫妻に尺八が山本邦山師、名人達の中に僕の小鼓と傳次郎の太鼓。演奏家冥利、猿之助丈の思し召しと聞いた。
この時期、身の回りに様々変化が有った。平成9年に祖父が亡くなり、翌々年には小さい頃から我が家の稽古場の廊下に寝転び、三兄弟の成長を間近で見聞きしていた愛犬も死んだ。
この「黒塚」の最中には、恩師の8世観世銕之丞師が亡くなった。入院後一ヶ月で亡くなると伺っていたので稽古中は勿論、初日が開いてからも度々見舞に行った。弱りきった師の顔を観て傳次郎共々涙を流したら、小さな声で「泣くんじゃない」と怒られたのが最後。
亡くなった日も病院で奥様が死に水を取られるのを拝して青山の銕仙会に行った。我々は取り乱していたが暁夫(現銕之丞)先生の書生達への指示は冷静で的確で、自分もいずれこうならなければと感じた。
歌舞伎座に行き、「黒塚」を演奏し、青山の銕仙会に戻り、故観世榮夫師や現銕之丞師、片山清司師やお弟子さん方と語らいながら線香番。
師の葬儀、三兄弟も共に棺を担がせていただいた。夏の蒸し暑さ、立派な棺の大変な重さ、あのクールな広忠が棺を担ぎながら泣き叫ぶ。僕らの少年時代が終わる通過儀礼だった。
「黒塚」の第二景、"穂波年波寄る辺さへ、かかる浮き世に永らえて、作りし罪の身なりとも"という箇所が有り、様々な無常感に駆られ涙が出た。
この年の9月に唄の長之師が倒れられたので、この顔ぶれは最初で最後、本当に高みに到達した「黒塚」だった。
あれから約10年、ずっと演奏したかった。今回唯是先生が弾かれ、邦山師が吹かれるかは判らないが、あの時のイメージや様々な思いをそのまま持ち込むつもりである。

公演情報

2010年2月6日(土)、亀井広忠が
「神楽坂伝統芸能2010」「日本の伝統芸能絵巻~美しき日本の四季」
へ出演いたします。

詳細は「神楽坂伝統芸能2010」ホームページ
及び、
「日本の伝統芸能絵巻~美しき日本の四季」ページにてご確認くださいませ。

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