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傳左衛門日記 10月13日

シアタートラム「The Diver」千穐楽。去年夏のワークショップから続いたカンパニーともお別れで、毎日の楽器チェックや皆さんのアップを見るのも、開演前に流れているBeatlesを聞いて「Yesterday」になったらスタンバイするのも最後である。
キャサリン・ハンターさんは僕との作業を「音楽家とここまでAct together(共に演じる)出来るのは世界にも例が無く、日本の伝統の底力を知って、本当に良い経験だった」と言ってくれた。
日々変わる俳優の心情に則して、或いは音や声によってそれらを引き出し、共に一つの芸術を創り上げる事が舞台音楽の役割だが、僕ら歌舞伎囃子は能ほど抽象的でもなく西洋の舞台芸術ほど音楽的でもない。毎月違うプロダクションで歌舞伎役者相手にライブで鍛え上げられ、抽象的だろうと音楽的だろうと、求められた音はどんな物でも全て出す「歌舞伎囃子方」の特色、野田さんが僕に着目して下さったのも、その点だったようだ。
反対に野田さんやキャサリンのように音楽家と呼吸をやり取り出来る俳優は歌舞伎でも一握りで、僕にとっても大変刺激的な仕事だった。
残念ながらスケジュールの都合上、LONDON公演では録音を使用したが、次回機会が有れば是非ライブでやってみたい。
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