世田谷パブリックシアターにて、芸術監督の野村萬斎氏企画による邦楽囃子コンサート“獅子虎傳阿云堂”の日。承りは我々三響会。14:00・19:00の二回公演で11:30楽屋入りの12:00から場当たり兼リハーサルを行う。番組立ては全て田中傳次郎による構成。傳次郎氏の進行によりスムースな流れで場当たり終了。傳左衛門氏も小生も傳次郎氏に仕切りを全て任せているので、演奏にのみ集中出来るので助かっている。 今回の番組は
1.囃子レクチャー
2.舞踊「松の翁」 立方 中村梅枝
3.「三番三」 シテ 茂山逸平
4.「天請来雨」 英哲風雲の会
5.舞踊 「供奴」 立方 尾上青楓
6.素囃子「獅子」
という構成。
自分はレクチャー・三番三・獅子だけで助かったが、弟さん方は舞踊2番多く演奏している分大変だったと思う。
茂山逸平・尾上青楓両氏とは5年前に「伝統芸能の若き獅子たち」という催しで何回か組まさせて頂いて以来の親友達。公私共に仲良くさせて頂いてることもあり、同窓会みたいで楽しかった!中村梅枝さんは私の母と傳左衛門氏に囃子を師事されてらっしゃり、尚且つ傳次郎氏の弟のような間柄。よって我々三兄弟とも近しく他人のような気がしない。
そのようなメンバーではありますが舞台に上がると話は別。親しいからこそ凌ぎを削る勝負に変わる、舞台で生きている者同志の共有意識。
最近お客様の前でお話する機会もだいぶ増えてきた。まだまだトークは苦手な方ですが、あまり緊張しないように、お客様に失礼のない範囲で“ ユルく” やるように心掛けてます。緊張し過ぎると言葉も出てこないですからね!!
さて、肝心の演奏そのものは如何でしたでしょうか!? それはお客様のご判断に委ねさせて頂きます。しかし1日に獅子とサンバ(我々の世界では三番叟を略してこう呼んでおります。)を二回ずつ、思ってたよりもきつうござんした。
青楓くん・逸平くん・梅枝くん、皆様本当によくやって頂きました! そして英哲風雲の会の方々、これはリアルにご覧になられた方はその演奏の凄まじさをよくお分かり頂けたかと思います。 今現在和太鼓の団体は全国で2万グループ程あるのですが、風雲の会の師匠の林英哲氏こそが和太鼓の頂点に立つ演奏者。その英哲さんの元で直接鍛えられて共に演奏活動をしている英哲風雲の会、和太鼓グループでは日本一、いや世界一の演奏をする方々です。和太鼓には我々伝統芸能の世界のような流儀制度・家元制度のシステムがなく、玄人素人の区別なく演奏活動をしていると聞いております。誰でも自由にユニットを組んで演奏できるのは魅力でもありますが、逆説を言えば伝統芸能の世界のような芸事を取り締まる、プロフェッショナル同士のジャッジメントもないと言えます。 鬼太鼓座の創立メンバーであり現在の鼓童を設立する流れを作った林英哲氏と風雲の会のメンバー、彼らこそが世界一の和太鼓奏者の集まりと小生は認識致します! この日も改めてその凄まじい修練から成り立つ超絶技法をまざまざと魅せつけられました。有り難い!本当に素晴らしい刺激を与えて頂きました。
