« 広忠舞台日記 4月8日 | メイン | 広忠舞台日記 4月11日 »

広忠舞台日記 4月9日

今日は皇居一周走って体を目覚めさせる。夜は近藤乾之助先生の試演会で先生の袴能(装束を付けずに紋付・袴姿で舞う形式)「熊野 膝行三段之舞」を打たせて頂く。この膝行三段之舞の小書も延年・澤辺と並ぶ宝生名物の小書。今月は三つも宝生の小書を打たせて頂く機会に恵まれた。我が葛野流は江戸時代は宝生座付(宝生流専属の大鼓方)ということもあり、祖父の亀井俊雄は明治の宝生九郎師の弟子ということもあり、宝生流とは非常に縁の深い流儀です。乾之助先生の父君の近藤乾三先生の熊野の膝行三段の時には私の祖父がお相手していたり、伝承のありがたみと重みを痛感しながら打たせて頂く喜びを噛み締めながら舞台に臨めました。「乾之助ワールド」と呼ばれる師独特の世界観が舞台と客席を覆い尽くす。もう80歳近い御年にも関わらず強靭な肉体と精神力に終始しびれっ放し! 私の恩師も仰ってたことですが、役者の根底は明るくなければならない。死生観から生の光を求める・突き進むエネルギーが舞台に満ち溢れてなければいけないと常々仰いました。齢80近くにしてなんと生命力に溢れてらっしゃることか!! 乾之助先生の世界にご一緒させて頂ける有り難さで満たされた夜でした。
笛は一噌庸二先生、小鼓は大倉源次郎先生、先生方の胸を借りて勤める機会にも恵まれました。まだまだ教えを乞うことが多いからこそ伝承のこの世界が楽しいのです。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.sankyokai.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/102

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)